2度目の両国。
吉良邸跡地として著名な本所松坂町は討ち入りののち、数年後に「本所松坂町」の名がついているので
「本所松坂町の吉良邸に…」というのは前後関係としておかしい。
基本ですが気をつけないといけないですね。
あんこ姉さんは松坂町公園でバザーの思い出があるそうです。
『江戸高名会亭尽』えどこうめいかいていづくし
歌川広重描く。30余枚の中から両国関係のものを紹介した。
それぞれに当時の有名料亭が紹介されているのだが、扇状の窓に狂句が添えられている。
『柳橋 万八楼』狂句合 万八の二階夏とハうそのやう
涼しげ。橋を渡っている芸者のお付きのものが持っている提灯には朱で「萬八」とはいっている。
『両国 青柳』狂句合 青柳は(も?)妙月高く花火の夜
屋根ぶねで花火見物へ出かける風情。
『両国柳橋 河内屋』狂句合 おつな業平河内屋へ度々(どど)通ひ ヒトヒ(詠み人か)
※在原「業平」が「河内」の国へ通った故事を踏まえている。(伊勢物語)
◯画像左上の障子に貼ってある白紙だが、「柳顔薬仙女香黒油美玄香 京橋南伝馬町三丁目 坂本氏」と読める。薬の内容は不明だが化粧品のようなものの広告か。
『両国柳橋 大のし』狂句合 大のしと貸上下(かみしも)の小てうちん 株木
貸上下と小提灯というのは不明。
『両国柳ばし 梅川』狂句合 梅川へのつと日の出の江戸芸者 錦糸
のつと:「のっと(祝詞)」か。
画像右には付け人を伴った力士が描かれている。両人とも帯刀。
絵図内の「両国」はいずれも日本橋両国のこと。
狂句の作者らしき「ヒトヒ」・「株木」・「錦糸」とは誰なのであろう。
画像はいずれも江戸高名会亭尽 - Wikipedia
内のWikimedia Commons(コモンズ)
File:江戸高名会亭尽 柳ばし夜景 万八-The Manpachi at Evening in Yanagibashi MET DP123561.jpg - Wikimedia Commons
による。
平井の本棚 on Twitter: "小もん百話会、偶数月は落語街歩きゼミ、今回は両国。 広重の『江戸高名会亭尽』を眺めつつ両国が舞台の落語解説。ゲストは両国生まれの林家あんこさん。濃ゆいぞ。… "
あんこ姉さんは「北斎の娘」の主人公である葛飾応為の作品を紹介してくださいました。
平井の本棚 on Twitter: "林家あんこさんは新作『北斎の娘』を披露&葛飾応為の絵を解説。西洋画の手法?とてもミステリアス!… "
おまけ
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